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【超懐ガジェット】CASIO PB-200

長らく放置されていたCASIO PB-200に火を入れてみる

週末にどこかにしまいこんだはずのグッズを探していたら、35年くらい前に購入したCASIO PB-200が出てきました。
もう10年くらいは電池を外した状態で保管していて、全然電源を入れていません。

PB-200はCASIOの初期のポケット・コンピュータで、簡単なBASIC言語でプログラムが組めます。
メモリは2.3KBしかなく、最大1568ステップのプログラムが組めます。
変数はデフォルトでは26個しか使えません。変数の数を増やす事はできますが、増やすとその分プログラムのロジックに使えるメモリが減る仕様です。

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CASIO PB-200

S(Shift)キーの横にF(Function)キーがありますが、これは購入時には付いておらず、後から筐体に穴あけしてキーを増設しています。
といっても、もともと基盤上にはキースイッチが実装されていて、でもなぜかキートップは装着されていない状態のため、穴あけした筐体にキートップと同じサイズのパーツを差しこめば特に電子的な工作は不要でFunctionキーが動作します。
このキートップをどうやって入手したか覚えていないのですが、おそらくカシオの他の機種の電卓の補修パーツか何かどこかのルートで購入した様な気がします。
電池はCR-2032x2で、最近はダイソーとかで110円で買えるので、偶には火を入れるかと電池買ってきて電源入れてみたところ、まだ起動しました。

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PB-200取説と本体

かなり変色が進んでいますが、取説も残っています。BASICが使えるといっても、N88-BASICとかと比べるとかなり制限の強い、今にして思えば低機能なものです。内容はすっかり忘れていたのですが取説見ながら簡単に表示を動かすだけのプログラムを組んでみました。VRAMとか無いので、ドット単位の描画は出来ず、文字を表示するだけです。1行12桁ですが、カーソル位置指定での表示が出来るので昔のゲーム電卓的に文字をLCD上で左右に動かす事は可能です。昔はこれで無理やりゲームプログラムを組んでいた記憶があります。

youtu.be

サブルーチンコールはあるけど、関数コールは無い(全部グローバル変数でローカル変数が無い)のでかなり気を使います。配列は使えますが、A(1)はBと同じ、A(2)はCと同じ。つまりメモリ上に変数がA,B,Cと並んでいる状態なので、A(2)を書き換えるとCも書き換わります。
ちなみに同時期のシャープのポケコンはpeek,poke命令でマシン語を使う事ができましたが、CASIOのPB-100,200,300はマシン語は使えません。マシン語使えるシャープ機が羨ましかった記憶があります。
今や、当時のポケコンの価格以下でraspberry piが買えて、Linuxが動き、C言語でもPythonでもJavaScript(node.js)でも、好きな開発言語でプログラミング出来るのですが、当時はこんなビミョーな仕様のコンピュータでも熱中して使っていました。

PB-200と同時期にCASIOのプログラム電卓も購入しましたが、そちらも現役で職場で使っています。
本体の基盤やチップは元気ですが、裏蓋を固定するビスのネジ穴がどちらも潰れかけていて、ビスの開け閉めは精密ドライバーで力をかけ過ぎないように気を使って行う必要があります。
外装の傷やハゲは仕方ないかなという感じですが、30年以上経過しても液晶もLSIも電源周りのコンデンサとかも死んでいないのは、過剰品質と言われた時代の日本製品の鏡ですね。